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 再生への試み


 先日の日常細事で「味を出すには煮込む」からヒントを得たと書いたが、実際どうしようということなのか例を上げて紹介する。
 先ず食材ならぬ素材だが、再生品という話になる。私のように、煮込まないままで公開した具(文章や絵など)は、もう少し時間をかけて、丁寧に手を入れれば、興味を引く再生品に仕上がるかも知れない。暇人の仕事とは言え、時間に追われて拙速といった仕上がりのものも多く見つかった。例えば冨嶽36景などは、解説がないので作者の意図するところが、良く伝わってこない。着色もアプリの性能や自分自身の技術の未熟さで粗さが目立つ。これらを補完して、改訂版をスライドショーなどで再公開するのも面白いと思う。多少著作権の問題にも引っかかるかもしれないが、現在編集作業を進めている。
 それぞれのポケットに収まった素材もかなりの数に上る。「2016.9.12 考えに尽きるところなし」でも記したように、ポケットの中身を増やすことも大切だが、すでに収まっている素材を、上記の冨嶽36景のような形で再生していくことも、新しい味付けとして試みる価値はあると考える。
 なぜ今再生なのかということには他の理由もある。そちらの方が本音かもしれないが、取材という肉体労働が難しくなってきたことが大きい。肉体的衰退を補完すること、これは高齢者全員の問題かもしれないが、私の場合はこの仕事を続けるためには、リバイバル(復活・再生・復興といった意の英単語)版をどういう形で生み出していくかが大きな選択肢となるだろう。
 繰り返し練り上げて味を出す。記憶を呼び戻すのではなく、記録を見直すことで新しい命が吹き込めたら、これに越した再生法はないだろう。
 ほかにも課題はある。公開するためのレイアウトの仕組みをどうするかで、技術的話になるが、従来それぞれの作品はポケットやトップ画面のアイコンで参照できる仕組みになっている。できれば今のスタイルを崩さず、見易いリンク方法を考えていきたい。


 




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